2016年4月8日金曜日

<25 plus 9>遠軽厚生病院 産科医不在のまま半年 救急搬送は北見の病院へ 

◇オフォーツクの地、北海道遠軽地区、地域センター病院が産婦人科医確保の見通し立たず

 北海道遠軽地区のJA北海道厚生連・遠軽厚生病院(337床)の産婦人科で昨年10月1日から医師不在のまま半年が経過し、妊婦の救急医療も危機的な状況になっています。医師の確保も見通しが立っていません。

  10月から今年3月mでの期間に、「妊婦の救急搬送は遠軽町で3件、佐呂間町で1件発生した。遠軽の3件はいずれも遠軽厚生病院で妊婦健診を受けていた妊婦が、切迫早産で北見市内の病院へ転送された。佐呂間では破水したため妊婦の自宅から北見市内の病院へ搬送」(北海道新聞)されました。


遠軽厚生病院HPより
(以下、参考引用資料)遠軽厚生病院産婦人科ページへ→ 遠軽厚生病院産婦人科

■北見へ妊婦救急搬送4件 医師不在半年、確保のめど立たず 通院負担重く
(地域) 2016年4月7日 (木) 配信:北海道新聞(出所:m3.com)https://www.m3.com/news/general/414739

 【遠軽、湧別、佐呂間】遠軽厚生病院の産婦人科常勤医が昨年10月に不在になってから、半年が経過した。遠軽地区(遠軽、湧別、佐呂間の3町)の出生数に大きな影響は出ていないが、妊婦の大半は北見市内の医療機関で出産し、これまでほとんどなかった妊婦の北見への救急搬送も4件発生した。出産前後に何度も北見に通院する大変さや、冬期間の車での移動に不安を訴える声が相次いでいる。

 常勤医が不在となってから今年3月までに出生が届けられたのは遠軽町69人、湧別町30人、佐呂間町12人。3町によると、この半年間の出生数は、それぞれ前年までと大きな差はない。遠軽厚生病院の産婦人科医の引き揚げは昨年5月ごろに判明したため、「出産をためらうなどの影響が出てくるのであれば、これからではないか」(遠軽町)との見方もある。

 出産した場所の内訳を見ると、遠軽町69人のうち、北見市が53人、旭川市が6人、札幌市が4人と続く。湧別町では北見市23人、札幌市2人、旭川市2人の順で、佐呂間町は北見市11人、道外1人だった。

 大半は北見で出産しているが、北見市までの車での所要時間は遠軽から約1時間10分、湧別からは約1時間半、最も近い佐呂間からでも約45分かかる。昨年11月に北見市で2人目の子供を出産した遠軽町内の30代女性は「出産前は夫が仕事を休んで車を運転して7回ぐらい北見に通った」と話し、「産後も北見の病院に通わなければならず、大雪の日もあって大変だった」と振り返る。

 遠軽地区広域組合消防本部によると、同期間に妊婦の救急搬送は遠軽町で3件、佐呂間町で1件発生した。遠軽の3件はいずれも遠軽厚生病院で妊婦健診を受けていた妊婦が、切迫早産で北見市内の病院へ転送された。佐呂間では破水したため妊婦の自宅から北見市内の病院へ搬送した。いずれも大事には至らなかったが、遠軽の3件については「常勤医がいた時なら搬送しないで対応できた」(遠軽厚生病院)ケースという。

 遠軽町は引き続き全国の医療機関に向け産婦人科常勤医の募集を行っているが、「現時点で見通しは立っていない」という。一方、北見赤十字病院には医師などが同乗し出産にも対応できるドクターカーが配備されるが、周産期についての基本的な出動エリアは北見、置戸、訓子府、美幌、津別の1市4町で、遠軽地区3町は対象外だ。

 遠軽地区広域組合消防本部は「今後も妊婦に対する救急搬送の訓練を行い、関係機関との連携を密にしていきたい」と気を引き締めている。

▷遠軽厚生病院の地域地図→  JA北海道厚生連・遠軽厚生病院

0 件のコメント:

コメントを投稿